ネパールトレッキングのその他役立ち情報をまとめてみました。
下痢について
ネパールでトレッキングをするに当たって心配したことの一つとして、下痢がありました。
近年はずいぶん改善されているとはいえ、ネパールではその衛生面の悪さから下痢になりやすいことが良く知られています。
下痢にも通常の食あたり下痢と細菌感染性の下痢があり、前者は安静にしておけば比較的早期に治りますが、後者にかかってしまうと高熱や激しい腹痛などの症状が長引いてトレッキングを続けることは困難になってしまうため、どうにかして避けたいと思っていました。
下痢を防ぐ対策として広く知られていることは、生水を飲まない、生もの(生野菜も)を食べない、ラッシーは飲まない、作り置きの料理は買わない、手をよく洗って消毒するなどです。
私たちもトレッキング前にカトマンズに滞在していたときは、これらに従って細心の注意を払っていました。
食事に行くときはロンリープラネットなどのガイドブックで、衛生面に気を配っており信頼できる店(例えば野菜は消毒してから提供しているなど)として紹介されているところを選んで行きました。
現地の人御用達のような店よりは値段が高いかもしれませんが、体調を崩して本来の目的であるトレッキングができなくなっては本末転倒です。
幸い、お腹が痛くなることは一度も無かったし、どの店もおいしかったです。
私たちが訪れたカトマンズのレストランについての記事はこちらをどうぞ。
ちなみに、ナムチェで泊まったロッジの主人いわく、エベレスト街道トレッキングの最大のコツは「トレッキング前にカトマンズに居すぎないこと」だといっていました笑
なお、万一下痢になってしまった時のために薬も用意しました。
日本でも対応する薬を用意することは可能だと思いますが、私たちは現地で購入することにしました。
一般的な細菌性下痢に効く抗生物質 Ciprofloxacin、ジアルジア症に効くTinidazoleをそれぞれ30錠ほど購入しました。
ちなみに、食べ物、飲み水に気を使った甲斐があって、最後までこれらの薬にお世話になることはありませんでした。
水
ネパールでは、カトマンズの水道水はもちろん、トレッキング中も日本の山のように湧き水や沢の水をそのまま飲むことはできません。
にもかかわらず、トレッキング中は高山病対策として大量の水分をとる必要があるので、飲み水の確保方法について考えておくことは非常に大切です。
水の確保方法いろいろ
・ペットボトルの水を買う
手軽だが、値段が高いし、ペットボトルのごみが問題となる。
・ロッジで沸かしたお湯を買う
水筒は自分のものを使えばゴミは出ない。
ただしペットボトルよりは安いといっても標高が高くなると結構な値段になる。
・浄水剤を使う
効果は高く、方法としても手軽。浄水剤はタメルの薬局や登山道具やなどどこでも購入可能。ただし、薬剤のにおいや味が気になることも。その場合はスポーツドリンクの粉などをいれると良い。
・フィルター式の浄水器をつかう
細かいフィルタに水を通して浄水するもの。
細菌や原生動物などには有用だが、ウイルス性の汚染には対応できない。
ネパールではこれ単体のみでの使用は不十分とされ、浄水剤との併用が必要。
・UVライト式の浄水器をつかう
欧米人トレッカーが使ってるのを結構みかけた。
UVライトを数分間水の中に入れることで浄水する。
ウイルスにも効果がある。ステリペンなどの商品が有名。ただし電池が必要。
おすすめの方法
私たちは、基本的にロッジで沸かしたお湯を買っていましたが、標高も高くなると水代が結構かかっていました。
信頼できる浄水剤(ネパール製よりアメリカ製のほうが良いようです)を使うことと、お湯を買うこととを併用するのが現実的な良い方法だと思います。
旅行保険
ネパールにトレッキングに行く際は必ず保険に入りましょう。
クレジットカード付帯を使う場合でも、新たに保険に入る場合でも、重要な点は以下の二つです。
事前に保険会社にしつこいほど確認しておく必要があります。
トレッキングの際の怪我や病気を補償してくれるか。
この点、ほとんどの海外旅行保険が、アイゼン・ピッケルを使う登攀でないトレッキングの際の怪我や病気は補償してくれます。
そして、ネパールで普通にトレッキングしているぶんには登攀にはあたりません。
カトマンズ、もしくはタイのバンコクなどでしか対応できないような怪我や病気をしてしまった場合、ヘリコプターや飛行機での輸送の費用を補償してくれるか。
こちらが特に重要です。
万が一トレッキング中に大怪我をしたり、高山病などの症状が重くなったりした際にはヘリコプターでカトマンズに搬送してもらうしか方法はありません。
また、カトマンズで対応できない場合はバンコクなど国外に行くしかありません。
例えば、エベレスト街道からカトマンズまでのヘリコプターの代金は、場所にもよりますが、50万円から100万円はかかると言われていますので、保険に入っておかないと大変なことになります。
また、事前に明確な支払能力を示さないと、そもそもヘリが飛んできません。
そのため、移送費用や救援者費用などが十分補償されている保険に入る必要があります。
携帯SIM
SIMフリー、もしくはSIMロックを解除したスマホがあれば、現地のSIMカードを購入して自分のスマホをネパールで使うことができます。
ネパールでは携帯料金も安く、グーグルマップ等があれば行動範囲も広がるので、ぜひSIMカードを契約することをお勧めします。
ネパールにはNTCとNcellという二つの携帯会社があります。
Ncellのほうが電波が良いようで、また、街中にショップも多く便利だと思います。
私たちもNcellを契約しました。
カトマンズ空港にもNcellのカウンターがありますが、結構混雑していました。
タメルの街中にもたくさん店があったので、私たちはタメルで泊まった宿の近くで契約しました。
場所はこのあたりです。
申し込み時に必要なのは、パスポートのコピーおよび写真です。
パスポートのコピーは店でとってくれました。
値段ですが、SIMカードを作って、30日間1Gのデータプランに入って、国内通話を最低限の金額(100~200ルピーほど)つけて、全部で1,000ルピーちょっとだったと思います。
SIMカードのカットからアクティベート、ANPの設定など、携帯を店のお兄さんに渡せばすべてやってくれました。
自分でやることといえば申込書を書くくらいで、特に難しいことはありません。
なお、エベレスト街道では、標高4000mくらいまでは普通に電波が通じました。
現地のポーターなどのなかには、歩きスマホをしている人もいました笑
天気予報
トレッキングの最中に一番欲しい情報といえば天気予報ではないでしょうか。
私たちはGoogle天気と、AccuWeatherを利用していました。
Google天気は、「知りたい場所+weather」と検索するだけです。
例えば「dingboche weather」や「everest base camp weather」などと検索すれば、検索結果の一番上に週間天気が表示されます。
AccuWeatherは、こちらのページから知りたい場所の名前をクリックすれば予報を確認できます。週間天気はもちろん、1か月予報も観ることができます。
(長期予報の信頼性は??ですが笑)
予報を適時に入手するためにも、上の項で紹介したとおり、現地のSIMカードはやはり持っておきたいところです。
天気とよく相談して、安全で快適なトレイルを楽しんでください。
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