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ケプラートラック(後編)

ケプラートラック前編はこちら

ケプラートラック2日目

2019年2月20日

朝起きると昨日までの大雨強風は何処へやら、青空と輝く太陽が!

今日の行程はそのほとんどが森林限界を超えた稜線歩きで、アルパインな景色が楽しめるケプラートラックのハイライト区間です。そんな日に晴れて、俄然気分が上がります。
他の人たちもそのようで、みんな和気あいあいと出発の用意をしています。

昨日賑やかだったオージー女性の団体は、私たちとは逆方向に歩いているため、今日がテアナウの町への下山日のようです。
別れるとき、「ケプラーの一番いい区間をこんな良い天気に歩けるなんてラッキーね、楽しんで!」と言ってくれました。

Luxmore Hutを出発すると、まずはMt Luxmoreを目指して草原の中を徐々に高度を上げていきます。

ハットから1時間半ほどで、Mt Luxmoreの頂上への分岐に着きます。

この天気なので、迷うことなくメイントレイルを外れて頂上を目指します。
ザックは分岐にデポしていきました。

分岐からガレている尾根を登ること15分程度、頂上に到着です。
頂上からはテアナウの街、テアナウ湖などが360度のパノラマで見渡せます。

ピークからの景色を堪能してトレイルに戻る途中、上半身裸のトレイルランナー風のムキムキ男性が登ってくるのとすれ違いました。
この日、天気はすごくいいけど風がかなり強くて、ピークでじっとしているときは風よけにシェルを着ていても寒いぐらいだったので思わず、「寒くないの?」と聞くと「 Little bit! 」と返され、そらやっぱり寒いよな…と少し安心しました笑

メイントレイルに戻って振り返ると、さっき登った Mt Luxmoreがどっしりとそびえています。

しばらく行くと、Forest Burn Shelterが見えてきます。
時間もちょうど良いので、ここで昼ごはん休憩にしました。
トレイル上のところどころにこのようなシェルターが設置されていて、天気が悪いときにも安心して休憩できます。ピクニックテーブルやトイレもありました。

昼ごはんを食べて、ぽかぽか陽気の下でゆっくり休憩したあとは、気持ちいい稜線歩きに戻ります。
これぞまさにケプラートラック、な素晴らしく美しい風景が続きます。

今日2つめのシェルターである Hanging Valley Shelterを過ぎると、谷底に向かって徐々に尾根を降りていきます。

シェルターのところに見慣れない鳥がいたので、これが噂のKIWIでは??と写真を撮っていたのですが、あとでKEAといういたずら好きの鳥であることを知りました。
KIWIが真昼間に人前に出てくることはないし、そもそも姿かたちが全く違います…笑

途中、階段で急激に高度を下げる箇所もあります。

尾根を降りきると、トレイルは樹林帯の中をジグザグに下っていきます。

谷底まで下りきると、今日の宿泊場所の Iris Burn Hut に到着です。

今日はハットではなく、テント泊です。

テントを設営してから、ガイドブックにおすすめサイドトリップとして紹介されていた、 Iris Burn Fallsを見に行きました。ハットから片道20分くらいの距離です。

滝に向かう途中、帰ってくる人とたくさんすれ違いましたが、結構な確率でずぶ濡れでした。
どうやら滝つぼで泳いできたようです。
到着するとかなりの水の勢いだし、陽も陰ってしまっていてめちゃくちゃ寒かったので、私たちは泳ぐ気には全くなりませんでした…

ケプラートラック3日目

2019年2月21日

テントをたたく雨の音で目が覚めました。ケプラー最終日も初日と同様、雨のようです。

今日は下山口まで約22km歩くので、少し憂鬱です。
ただ、基本的には下り基調の平坦な樹林帯の道であることと、なにより昨日快晴の中でハイライトの稜線歩きを満喫したこともあって、今日の雨はそれほど気になりません。

テント場には屋根付きのシェルターも併設されているので、雨にぬれずに荷物をまとめることができて助かりました。

テントを片付けているときに、前室において置いたサンダルが片側だけ無くなっていることに気づきました。あわてて周りを探してみると、10mほど離れたところにポツンと落ちています。
そういえば夜中に何かガサゴソと音がしていたのを思い出し、KEAがサンダルを引っ張っていってたのだと気づきました。
確かに、ハットトークでレンジャーが、KEAが荷物を持って行ったり時には破壊したりするから気をつけろと盛んに言っていました。身をもってKEAのパワーを体験しました。

撤収も無事終わり、16時にRainbow Reachを出発するバスに乗るため、 Iris Burn Hut を8時くらいに出発しました。

昨日の青空とのギャップがすごいです。昨日は無かった滝がすごい勢いで落ちていました。

トレイルもところどころ水たまりになっていて、ドロドロになりながら進みます。
反面、コケの風景は雨に濡れるとキレイで、屋久島を思い出します。

途中、屋根付きのシェルターで昼食のため小休止して、またもくもくと進みます。
雨の時、シェルターは本当にありがたいです。

森の中を進んでいると、突然前方にジュラシックパークが現れました。
辺り一面にシダが群生しており、圧巻の景色でした。

そして、出発から5時間ほどで、Moturau Hutに着きました。
ここまでくればRainbow Reachまであとひと踏ん張りです。

Moturau Hutを過ぎたころから段々と天気が良くなり、青空も見えてきました。

ついに、Rainbow Reach Bridgeが見えました。橋を渡ればトレイルヘッドです。

Iris Burn Hut を出発してから7時間くらいで到着しました。
トレイルヘッドから少し進んだ道路沿いにバス乗り場の看板があったので、そこでバスを待ちます。

テアナウの街まで帰ってくると、とても良い天気で気温はかなり高く、灼熱でした。

Te Anau Lake Front Backpackersに戻り、洗濯をして、テントや靴などびしょびしょの道具をすべて干しました。良い天気のおかげで、見る見るうちに乾きます。

しかも、今日雨の中でカメラをカッパのポケットから出したり入れたりしているうちに、起動しなくなってしまってかなり落ち込んでいたのですが、直射日光で天日干しをしておいたら内部の水分が蒸発したようで、元通り動くようになりました。
旅はまだ始まったばかりなので本当に良かった!

夕方、ケプラーを一緒に歩き終えたブライアンとナンシーと、テアナウの街にピザを食べに行きました。
たった3日間ぶりだけど、久しぶりの下界の味は最高でした。
本格的なイタリアンピザが食べられる、おすすめの店です。

宿に戻るころになると、夕焼けがきれいでした。
明日は、ミルフォードトラックに出発します。天気は期待できそうです。

翌日の様子はこちらから

ミルフォードトラック(前編)
「世界一美しい散歩道」と呼ばれる、ニュージーランドのミルフォードトラックを歩いた記録です。前編ではテアナウからバス、船を乗り継ぎ登山口まで移動して歩き始める1日目と、広く深い渓谷歩きの2日目の様子を紹介しています。

 

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