ルートバーントラック

前日は、ミルフォードトラックを歩き終えてクルーズを楽しんだ後、ミルフォードサウンドロッジに泊まっていました。

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ルートバーントラック1日目

2019年2月26日

今日も昨日に引き続き、天気が良く青空が広がっています。

朝9時半ぴったりにTrack Net(トラックネット) のシャトルがロッジの玄関前に到着しました。
本来のピックアップ場所はミルフォードサウンドのバス停だったけど、昨日ロッジの受付で相談したところ親切にもトラックネットに電話してくれて、ロッジ前まで迎えにきてくれることになりました。
昨日ミルフォードサウンドからここまで30分くらい歩いてきて、朝イチにもう一回戻るのはイヤすぎると思っていたのでかなり助かりました。

30分ほどのドライブで、ルートバーントラックの登山口ディバイドに到着します。
道中は深い渓谷のなかを縫うように進む、さながらミルフォードサウンドクルーズの車版といった感じで楽しめました。

ディバイドにはトイレも設置されていました。

ルートバーントラック出発です。
最初は山肌をトラバースしながらゆっくりと登っていきます。

徐々に視界が開けてきて、登り切った付近がKey Summit(キーサミット)への分岐です。
キーサミットはルートバーントラック上の有名なサイドトリップのひとつです。

分岐に荷物をデポしてサイドトリップに出かけます。
ゆっくりと緩やかなスイッチバックを登っていきます。

登りきると平坦な湿地が広がっていて、木道の遊歩道が敷かれています。

解放感のある美しい風景が広がっていました。

遊歩道を最後まで進んだ場所は広場のようになっていて、ベンチも設置されています。

キーサミットを満喫して、先ほどの分岐まで戻ります。
出発時は私たちのもの以外にデポしてあるザックはほとんどありませんでしたが、帰ってくるととても増えていました。

ちょうどガイドウォークの団体の人たちが到着したようです。
ガイドウォークではザックをレンタルすることもできるようで、
Ultimate Hikes(ガイドウォークを主催している会社)の名前入りのザックがたくさん置いてありました。
ここからLake Howden Hut(レイクハウデンハット)までは、樹林帯のなかを15分ほど下っていきます。

レイクハウデンハットでは、たくさんの人が昼食休憩をとっていました。

ここは、ルートバーントラックと組み合わせて歩く人も多い、グリーンストーントラックへの分岐点でもあります。

昼食を食べてゆっくりした後は、今日の宿泊地であるLake Mackenzie Hut (レイクマッケンジーハット)まで標高で400mほどの登りです。

しばらく森の中を行くと、Earland Falls(アーランドフォールズ)が現れます。
なかなか立派な滝でした。
天気も良く滝も綺麗なので、さっき休憩したところなのに、またザックを下ろして滝の間近でゆっくりしてしまいました。

登るにつれ、まただんだんと視界が開けてきました。

レイクハウデンハットから3時間くらいで、ようやくレイクマッケンジーハットが見えてきました。
と思ったら、こちらは個人ウォーカーは立入禁止のガイドウォーク専用ロッジでした。
どうりで立派なはずです。

個人ウォーカーのハットは、もう少し奥にありました。

そしてテント場は、さらに湖に沿ってトレイルを進んだ先にあるようです。

キャンプサイトは1つ1つ別の区画で、それぞれにテントパッドが設置されていて、かなり快適でした。

シェルターもすぐ近くにあります。
今晩から明日の朝にかけては大雨暴風の天気予報なので、よく整備されたテント場で少しほっとしました。

夕食後まだ晴れているうちに、テント場のすぐ裏のエミリーピークの展望ポイントに行ってみました。すでに雲がだいぶ怪しい…

ルートバーントラック2日目

2019年2月27日

天気予報通り、一晩中大雨がテントを叩いていました。
テントパッドのおかげで浸水などは全く無く、良く眠れましたが、朝起きた時もかなり激しい雨が降っていました。
トイレに行くのも嫌になるような豪雨だったため、我慢しながら雨が収まるのを待ちました。
今日はルートバーントラックのハイライト、ハリスサドルを越える日なのにこんな天気で歩きたくないなーと思いながら、二度寝三度寝してグダグダしていました。

9時ごろになると少し雨もマシになってきたので、ようやく出発の準備を始めました。
なんと、テント場を出るころには青空が広がってきました。

まずはテント場からレイクマッケンジーハットまで湖沿いを戻って、その先の分岐からルートバーントラックに復帰します。

雨上がりの蒸し暑い中、しばらく斜度のきつい樹林帯の中を登っていくと急に視界が開け、レイクマッケンジーが下のほうに見えてきました。

つい数時間前までの大雨が嘘のような気持ち良い天気です。

なかなかの急坂を上っていきます。

レイクマッケンジー側の斜面を登りきりました。
ここからトレイルは向きを変え、いま登ってきた尾根を挟んで反対側の谷に沿ってトラバースしていきます。

と、ここまでは良かったのですが、反対側の谷に入ると雲が空一面を覆いだしました…

ついに雨まで降ってきました…

天気が良ければ深い谷を望む壮大な景色が見れたはずですが残念…
仕方ないので雨に打たれながら黙々と進みます。

ルートバーントラックはミルフォードトラックと違って片道通行ではなく、どちらの方向に向けても歩けます。そのため、反対側からくる人たちとすれ違うたびに、天気悪いねなどと言葉を交わしていました。

反対側からのルートがDOCのパンフレットでのモデルコースなこともあり、向こうから来る人のほうがやっぱり多いなーーあっちから来たほうが良かったかなーーなどと妄想しながら足を動かしていると、また向こうから数人のグループがやってきました。

今までと同じようにすれ違いざまに挨拶しようとすると、そのうちの一人がケプラーで出会った、LAから一人旅で来ているジョバンニでした。
ケプラーで話したとき「ルートバーンはたぶん行かない」と言っていたけど、急遽予約がとれたので歩きに来たとのこと。
雨だったのでゆっくり話はできなかったけど、偶然の再会を喜び合って別れました。

ジョバンニと再会したことで気分が明るくなり、足も軽くなりました。
そして、そろそろハリスサドルに近づいてきたかな、という頃には青空がまた見えるようになりました。

ハリスサドルにはシェルターがあります。
雨の中休憩なしで2時間ほど歩いたこともあって、ここでご飯を食べることにしました。

昼食後、天気が良ければシェルターの後ろに見える岩山 Conical Hill(コニカルヒル)に登る計画でしたが、外に出てみるとさっきの青空はどこへやら、また雲が一面に広がっていました。

コニカルヒルからの眺めは、ルートバーントラックのハイライトの1つなので楽しみにしていましたが、この天気では何も見えないだろうということで、諦めてそのまま先に進むことにしました。

歩き出すと、天気は悪くなる一方で、雪まで降ってきました。
そして風も強くなってきて、見る見るうちに吹雪になりました。
まだ2月なのに、こんな天気になるとは想像していませんでした。

少しでも標高を下げるために先を急ぎます。

下ってくるにつれ徐々に雪は止み、天気も良くなってきました。
ちょうどパスの周辺にのみ雲が集まっていたようです。

どんどん下ると、Routeburn Falls Hut(ルートバーンフォールズハット)が見えてきました。

名前の通り、ハットのすぐ裏には滝が流れています。

ガイドウォークのロッジはもちろん、個人ウォークのハットもきれいな建物でした。

ここにはキャンプサイトがないので、今日はこの先のRouteburn Flats Hut(ルートバーンフラッツハット)まで向かいます。
ここからはあと1時間くらいの下りです。良く整備されたトレイルを下っていきます。

眼下にルートバーンフラットが見えてきました。

ルートバーンフラッツハットに到着しました。ここも良く整備された綺麗なハットです。

テント場はハットから川沿いをさらに奥に進んだところにあります。
素晴らしいロケーションです。

おなじみの蛇口付きシェルターもあります。超快適。

ルートバーントラック3日目

2019年2月28日

最終日の今日の行程は、下山口のRouteburn Shelter(ルートバーンシェルター)までの7km程度の道のりを下るだけなので急ぐ必要もなく、朝はゆっくり寝ているつもりでした。

しかし、明け方5時くらいに、コンコンという音と共にやたらとテントが揺れている感じがあって目が覚めました。
最初は寝ぼけているのかと思いましたが、そうではなく、確かに揺れています。

昨日の天気予報ではそんなに風も強くならないはずなので、おかしいなー??と思っているうちにだんだんと頭が働き始め、なにか生き物が周りにいて、それがテントを揺らしてるんかなという結論に至った同時に、KEAがテントをつついてるんやーー!!と気づきました。

まだ外は暗かったので、ヘッドライトでテントの回りを照らすと、やはりKEAの影が!!
慌てて外に出てみると、テントはこのとおりでした…

おいおいマジですか!!前室のところのフライが穴だらけです。
フライに比べれば全くどうでもいいですが、ザックが濡れないように被せておいた白いごみ袋もメッタ刺しです。恐るべしKEA。

ケプラーでも寝ている間にサンダルを10mほど離れたところまで運ばれてしまいましたが、今日の被害に比べたらかわいいものです。
レンジャーが再三ハットトークでしていた警告は本当でした。デストロイヤーと呼ばれているKEAの破壊力を残念なことに体感してしまいました。
トレッキングシューズを穴だらけにされて履けなくなっていたらと思うとぞっとしました。

テントをつつかれるのはどうやって防いだらいいかわかりませんが、NZの山では靴やザックなどをKEAに壊されないように十分注意してください。

寝起きからフライが穴だらけのボロボロでかなりへこみましたが、裏腹に今日の天気は最高です。
気を取り直して出発します。

なお、夜は大分冷え込んだようで、テントには薄氷が張っていました。

川沿いをゆっくりと下っていきます。

相変わらず川の水が美しすぎます。

最後は雰囲気のある苔むす森の中を行きます。

どうやらこのつり橋を渡ったところがゴールのようです。

キャンプグラウンドを出発してから1時間半ほどで、ルートバーンシェルターに到着しました。
最高の天気です。これが昨日のハリスサドルだったらなーと思ってしまいます。

ルートバーンシェルターはとても良いところでした。
建物も新しくて綺麗だし、ここから見る山の景色も最高です。

建物の裏から予約しておいたシャトルでクイーンズタウンまで戻ります。
時間通りにピックアップに来てくれました。

クイーンズタウンからワナカへ移動

クイーンズタウンに戻ってきたら、まずは下界のごはんです!
出発前に狙っていたフィッシュアンドチップスの専門店、Erik’s Fish & Chipsに直行しました。

久しぶりの揚げ物は最高です。

お腹が膨れて満足したら、コネクタバスでクイーンズタウン空港に向かいます。
空港でレンタカーを借りて、ワナカやマウントクックなどに寄りながら、クライストチャーチまでキャンプドライブ旅行をする予定です。

今回私たちが車を借りたのは、Ace Rental Carsという会社です。ハーツやエイビスといった大手に比べるとかなり料金を安く済ますことができます。
その分、車は古く走行距離も多かったですが、整備はきちんとされていた印象ですし、受付の人の対応もとても良かったです。
個人的には必要十分だと思いましたので、レンタカーを安く借りたい人にはお勧めです。

今日はワナカにあるホリデーパークに泊まる予定です。
途中ホームセンターやスーパーに寄って食料やキャンプ用品を買い揃えつつ、ワナカまでのドライブを楽しみました。

明日はワナカで日帰りトレッキングに出かける予定です。天気予報は晴れ。
その様子は下のリンクからどうぞ。

ワナカ日帰りトレッキング Isthmus Peak Track 
ロイズピークと人気を二分する、ワナカ発のおすすめ日帰りトレッキングコース、Isthmus Peak(イスマスピーク)Trackについての記事です。ワナカの街から登山口への行き方、コースの様子、所要時間などの情報を、私たちが訪れた時の実際の写真とともに紹介しています。



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