ミルフォードトラック前編(1日目、2日目)の様子はこちら
ミルフォードトラック3日目
2019年2月24日
今日はミルフォードトラックのハイライトの1つ、マッキノンパス(峠)越えの日です。
相変わらず空のほとんどが雲に覆われています。
天気予報は良くなる方向なので、パスに着くころには晴れて良い景色が見えることを願いながらクリントンハットを出発します。
やっぱり前方はかなり曇っています…
唯一の希望は、パスそのものの位置(写真右側低いところ)にほんの少し青空が見えることかな。
昨日初めて見えた場所と比べると、知らぬ間にマッキノンパスはこんなに近づいていました。
大きな木を支柱にして架けられた吊り橋でクリントン川を渡り、相変わらずいい感じの森の中を進んでいきます。
このあたりからマッキノンパスまでの間は落石多発地帯らしく、ところどころに「あと何mは立ち止まるな」という看板が設置されています。
止まってもいい場所になるとまた看板で教えてくれます。
急坂が続くので、指示に従っていると息が上がって結構キツイです。
かといって途中であまりにも立ち止まるのも怖いので、できるだけ止まらないよう頑張ります。
このあたりでは、オーストラリアから来ている大家族のお父さんが、めちゃくちゃバテていました。
中学生くらいの息子が荷物を全部持ってあげても、少し進むたびにトレイルにしゃがみこんでハァハァいいながら休憩しています。
逆に小学生くらい小さい女の子2人は、すいすいと登っていっては先で待っています。
まだ今日は始まったばかりだけど、大丈夫かなと心配になりました。
段々と標高が上がるにつれ、周りがそそり立つ岩壁に囲まれてきました。
真ん中に見える谷底からだいぶ登ってきました。
斜度も緩くなってきて、そろそろパスかという頃になると、なんと青空が広がってきました。
ミルフォードトラックの有名なランドマーク、マッキノンパスのメモリアルケルンが見えてきました!
ここまでハットから2時間弱でした。
ケルンの向こう側には,、青空と素晴らしい山岳展望が広がっていました。
ケルンがある場所が峠で、その先はもう下るだけかと思っていたのに、どうやら本当の最高地点はさらに登ったところにあるようでがっかり。
でもほんの少し登ったら、すぐに最高地点に着きました。
ケルンのある広場がだいぶ小さくなりました。
マッキノンパス最高地点は爆風・極寒でした。
ザックカバーが風で外れて飛んでいったのをかろうじて拾いながら、急いで先に見えるシェルターに向かいます。
ここでも個人ウォークとガイドウォークは完全に別々です。
建物は一緒ですが、入口が違います。向こうはどれだけ豪華なのか気になります…
個人ウォークのほうでも、シェルターなのにガスコンロが備え付けられており、十分快適です。
みんなお湯を沸かしたりして、思い思いに一服します。
身体がしっかり温まったので、出発します。
ここからトレイルは一気に下り坂になり、再び谷底を目指します。
だいぶ降りてきました。いったん平らな場所を進みます。
さらに下って行くと沢が出てきて、階段など急激な下りもあります。
マッキノンパスのシェルターを出てから2時間弱で、ガイドツアーのロッジ Quintin Lodge(クインティンロッジ)への分岐に到着します。
メイントレイルとは一旦反対の方向に行き、つり橋を渡ればロッジです。
日本語の看板もありました。
相変わらず立派なロッジですが、残念ながら私たちはここに泊まるわけではありません。
ここに来た目的は、サザーランドフォールズへのサイドトリップです。
ロッジのそばには個人ウォーカー用のシェルターがあり、ここに荷物を置いて滝を見に行くことができます。
このシェルターにはなんと、給湯器と各種ドリンクパウダーのサービスがありました!
ガイドウォークのロッジ様様です笑
MILOにミルクをたっぷり入れて飲んで、一息ついてから滝を見に出かけました。
遠くからでも結構な迫力です。
サザーランドフォールズは落差580mのNZ最大の滝です。
そのことは知識としてあらかじめ知っていたのですが、そのすごさは実際に滝つぼの近くに行くまで全く分かっていませんでした…
徐々に近づくにつれ、雨が降っているかのように水しぶきが飛んできますが、涼しくて気持ちいい程度のもので、良くある滝の感じです。
しかし、滝つぼの見える台地に登りあげた瞬間、まさにテレビの台風中継!!
全方向からすごい勢いで水と風が襲い掛かってきます。
カメラはカッパのポケットに入れていて事なきを得ましたが、カッパは上しか着ていなかったのでズボンは一瞬でびしょびしょです。
居合わせたオーストラリア人親子は、上下カッパの完全防備でGoPro撮影していて楽しそうです。
私たちも防水カメラを持ってくるべきだったと激しく後悔しました。
サザーランドフォールズに行くときは、上下カッパ、防水カメラは必須です!!
これが防水でない普通のカメラで写真の撮れる限界の近さです…
ずぶ濡れになりましたが、天気が良くなってきて太陽がかなり照ってきたので、クインティンロッジに戻ってくる頃には大分乾いてきました。
荷物をピックアップして先ほど来た分岐まで戻り、再び本来のミルフォードトラックを先に進みます。
また浸水注意ゾーンがありました。
分岐から1時間程度で、今日の宿、Dumpling Hut(ダンプリンハット)に到着です。
ミルフォードトラックのハットは何処も手入れが行き届いていて綺麗です。
この日のハットトークでは、明日の出発時間について注意がありました。
明日はゴールのサンドフライポイントから船に乗らなければならず、船の予約時間に合わせて各自余裕を持って早めにハットを出たほうがいいという話でした。
それほどアップダウンのない平坦な道とはいえ、距離にして18km、6時間はかかるようです。
マッキノンパスの手前でだいぶバテていたお父さんが不安そうな表情で「もし船に乗り遅れたときはどうしたらいい??」と質問していましたが、レンジャーは「サンドフライポイントにシェルターがあるからそこで寝て次の日の船に乗れば全く問題ない!」と大真面目な顔で答えていて笑ってしまいました。
翌日の様子はこちら
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