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ジョンミューアトレイルでは何を食べるか(食料計画)

ジョンミューアトレイルのリサプライ計画(場所の選定方法や発送方法など)については、こちらの記事で解説しました。

この記事ではJMTのようなロングトレイルにおすすめの食料と、その調達方法を紹介したいと思います。
また、知っておくべきアメリカへの食品持込制限についても述べています。

食料の発送は日本から?アメリカに着いてから?

JMTを歩くにあたっては、各リサプライ場所への物資の事前郵送が必要です。
おすすめの食料を紹介する前提として、郵送のタイミングについて考えたいと思います。

日本から出発する場合、リサプライ物資を日本から予め国際郵便で送っておくのか、それともアメリカに着いてから発送するのか、どちらが良い方法でしょうか。

私たちは、アメリカ国内から発送する方法がベストだと考えます。

その一番の理由は、アメリカ国内へは肉製品の持ち込みが厳格に禁止されていることです。

ここでいう肉製品には「肉エキスを利用した食品」も含まれます。
例えば、日本の山での食料としてよく利用されるインスタントラーメンや、丼物・カレーなどのフリーズドライ食品なども、その多くが肉製品に該当することになります。

(※詳細は在日米国大使館・領事館のHPなどで最新の情報を確認してください。)

従って、日本から発送できるものだけでJMTの食料計画を立てることは事実上不可能であり、現地での食料の追加購入が必須になります。
そうであるならば、パッキングと発送もアメリカに着いてからまとめてするほうが手間もかからず合理
的です。

持込制限以外にもアメリカ国内から発送するメリットはあります。

まず、送料が圧倒的に安いことです。
リサプライ物資のような大きく重い荷物を国際郵便で送るとかなりの送料が必要です。
アメリカ国内(カリフォルニア)からだと、荷物1個あたり約$15から$20で済みました。

次に、税関トラブル等がなく到着までの日数も比較的容易に予想できることも挙げられます。
日本から発送した場合、いくら肉製品を含まないようにしたとしても内容物が外国の食品である以上、輸入検疫検査などでトラブルになる可能性は否定できません。
その結果、到着が遅れたり、最悪リサプライが届いていなという事態もありえます。

以上の点から、私たちはアメリカについてからリサプライの発送をしました。

ただし、食料の全てを現地で調達したわけではありません。
持込制限に抵触せず、かつ、アメリカで売っていないものは日本から持っていきました。
例えば、お気に入りの飴、ゼリー飲料、フリーズドライの味噌汁、インスタントうどん・そば、スティックコーヒー、アルファ米の五目御飯などです。

また、日本に比べてアメリカの郵便事情は良くないという話も聞きますが、全くトラブルはありませんでした。

おすすめの食料

長期間のトレッキングであることはもちろん、食料は事前に郵送しておくことからも当然ですが、生ものを食料として選択することは不可能です。

また、燃料の使用量をできるだけ節約する観点からも、煮たり焼いたり長時間の調理を必要とするメニューは適していません。

そして、重量が軽く、ベアキャニスターに入れやすいかさばらないものを選ぶ必要があります。

マウンテンハウスなどのフリーズドライドフード

食料計画の一番のメインとなるのは、フリーズドライです。
フリーズドライといっても日本で手に入るものとは全く異なります。

日本で手に入るもののほとんどは、登山用に開発されているものではないため、量が少なすぎて割高です。
また、おかずのみで別途主食がいることがほとんどです。

この点、マウンテンハウス(Mountain House)に代表されるバックパッキング用のものは、パスタや米などの主食類、肉類、野菜類の全てが1つのパウチに入っており、これひとつだけで一食になります。

メインの商品は、大体2~3人前の量で$10程度です。
日本のフリーズドライと比べるとかなり安いと思います。私たちは、1食あたり1パッケージを2人でシェアしていました。
1人分の量の商品も販売されていますが、少し割高になります。

作り方もとてもシンプルです。
パッケージを開け、沸騰したお湯を入れてかきまぜたあとジップを閉じて、10分弱待つだけです。
時間がくればジップを開ければそのまま食べることができますので、食器はいりません。
ただし、パッケージが大きいので、柄の長さがあるスプーンが必要です。

また、味の種類も豊富で飽きることもなく、むしろ下手に限られた食材と道具で料理するよりもよほどおいしいです。
肉や野菜もフリーズドライとは思えないような、塊がごろごろ入っています。

ただし、たまにハズレの味もありますので気をつけてください笑。
私たちのおすすめは以下です。

1位:Vegetarian Pasta Primavera 野菜たっぷりのクリームショートパスタ

2位:Lasagna with Meat Sauce 本格的なミートソースとショートパスタ

3位:Italian Pepper Steak トマトと牛肉の煮込みリゾット。牛肉が大きい。

4位:Chicken Teriyaki with Rice 照り焼き味のリゾットとチキン。

5位:Chili Mac With Beef 豆たっぷりのチリ。店で食べるのと変わらない味。

購入方法

日本では売っていないので、現地のアウトドアショップなどで入手します。

ただし、店舗には欲しい在庫がそろっていないこともあるため、事前にネットで注文しておいて店舗受取を選択するのが良い方法だと思います。
これにより、限られた時間の中で急いで買い物をする必要もなくなります。

私たちはREI (Recreational Equipment, Inc.)の店舗受け取りサービスを利用しました。
店舗受け取りの場合、送料は無料です。
サンフランシスコエリアにも複数の店舗があるので、宿泊場所の近くの店舗を指定しておくと便利です。

また、REIで買い物をするにあたっては、Co-opのメンバーになることをお勧めします。
メンバーになれば、1年に1度、その年の利用額に応じた配当(REIで使えるポイント)がもらえます。もちろん、日本からのオンラインショッピングにも使えます。

私たちは、フリーズドライのほか、浄水器やベアキャニスターなども合わせて注文しておきました。

ジェットボイル

フリーズドライをメインの食糧として計画する場合、クッカーにはジェットボイルを使うとさらに荷物を軽くすることができます。
フリーズドライ1回に必要な約500mlのお湯が2~3分で沸きますので、燃料の消費を最低限に抑えられ、たくさんのガスを持ち歩く必要がなくなります。

なお、ジェットボイルにはいろいろなラインナップがありますが、もしこれから買うのであれば、MiniMo(ミニモ)一択だと思います。
従来製品と異なり、火力の微調整(かなりのとろ火)をすることができ、インスタントラーメンなども吹きこぼれることなく調理できます。

もちろん鍋部分に取手もついているので、食器替わりにもなります。
温かい食事はフリーズドライと袋ラーメンやパスタサイズくらいとすると、他に必要になる食器は、箸やスプーンとコップくらいです。

インスタントラーメン

日本の登山でもおなじみの食料ですが、上で述べた肉製品の持込制限のため、日本から持っていくことはできません。そのため、現地調達する必要があります。
ちなみに、うどんやそばは肉製品を含んでいないため、日本から持っていきました。

日本食専門のスーパーではサッポロ一番の塩ラーメンやしょうゆラーメンを買うことができました。
そうでなくても、大きなスーパーには行けば日清(Top Ramen)やマルちゃんの袋麺が売っています。
味は日本でいつも食べているものと比べると、…??な感じですが、すぐに慣れます笑。

私たちは、日本から天かすやフリーズドライのキャベツを持っていって、味にバリエーションを付けました。

パスタサイズ・ライスサイズ

水を加えて、鍋で5分程度煮るだけでパスタやリゾットが完成するものです。
パスタサイズ・ライスサイズはクノールの商品名ですが、他社からも似たような商品が多数発売されています。

いろいろな味があり、1袋で1食分として十分満足できる量です。
値段も安く、ウォルマートなどの安売りスーパーでは1袋$1程度で買えます。

ただし、具は全くと言っていいほど入っていないので、別途パウチのツナやチキンを入れるなどするほうが良いと思います。

トルティーヤ

日本ではあまり見かけませんが、アメリカのスーパーでは必ず売っています。

日持ちするし、丸めたり折りたたんだりすればコンパクトになるし、トレイルフードとして大変使いやすいです。JMTで出会ったトレッカー達もいろいろなものを巻いて食べていました。

ドライサラミ

常温保存可能なものがたくさん売っています。中でもスライスされているものが便利だと思います。
そのままでも、トルティーヤに巻いても、パスタサイズなどに入れてもおいしいです。

パウチのツナやチキン、スパム

日本で一般的なツナ缶はかさばりますが、アメリカにはパウチ入りのものがたくさん売っています。代表的なブランドはStarKistです。

カロリーオフのものではなく、油たっぷりのものを選びましょう。
そのほうがカロリーが高いのはもちろん、味もおいしいです。マヨネーズ味、ペッパー味など味の種類も豊富です。

また、Tysonというメーカーの商品で、パウチ入りのチキンもあり、これもおいしいです。
他には、パウチ入りのスパムもごちそうでした。

サラミと同様、トルティーヤに巻いたり、クラッカーに乗せたり、いろいろな食べ方ができます。

ゼリー飲料

いわゆるウィダーインゼリーなどです。
意外にも、アメリカには似たようなものは売っていませんでした。

朝起きて食欲がない時や、行動中に小腹が空いたときなどにすぐ飲めるので便利です。
アウトドアショップなどで売っている極小のエナジージェルは味が濃すぎて苦手な私たちは、日本から持っていきました。

比較的、重量とカロリーのバランスが良いグリコのCCDがおススメです。
とはいっても、トレッキング用のジェルと比べるとだいぶ重量も容量もありますので、そこは大きな欠点です。

スナック類、チョコレート、ナッツ、ビーフジャーキーなど

どこのスーパーにも膨大なラインナップがそろっています。
大袋だけでなく一口ごとの小分けパックなども豊富に売っていますので、トレッキングには最適です。

私たちの日々のメニュー

私たちは大体以下のようなメニューで、27日間のJMTを過ごしていました。

朝は五目御飯またはコーンフレーク、昼は袋ラーメン、夜はフリーズドライまたはパスタサイズがメインディッシュです。
種類は繰り返しですが、毎回の味を変えることで特に飽きることはありませんでした。

朝食

カフェオレ、ミルクティー、ほうじ茶などのドリンク(ブレンディなどのスティック)

フリーズドライの味噌汁かスープ

ゼリードリンク

コーンフレークにスキムミルクをかけたもの、または五目御飯(アルファ米)

昼食

インスタントラーメンに天かすとフリーズドライのキャベツを入れたもの

お菓子(チップス、チーズスナック、チョコ入りトレイルミックス、ビーフジャーキーなどの行動食を随時)

夕食

マウンテンハウスのフリーズドライ、またはパスタサイズ・ライスサイズ

トルティーヤにドライサラミとツナを巻いたもの

フリーズドライの味噌汁かスープ

カフェオレ、ミルクティー、ほうじ茶などのドリンク(ブレンディなどのスティック)

ビタミンCの錠剤、アミノバイタルの粉末

 


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